精神科女医の健康談義

精神科医の立場で精神科医療や栄養療法、漢方治療などについてわかりやすくお伝えしています。

大阪マラソンへの道②ー大会2か月前の走り込みー

 

ラソン初心者が、3ヶ月でフルマラソンを走るチャレンジ、以下の記事の続きです。

 

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10月は脚力、心肺機能、精神力を高めるためにとにかく走りこむことを意識しました。11月は怪我なども含め無理ができないので、大事な1ヶ月です。

9月は90km走ったので、10月は150kmを目標にしました。

週に5日走り、毎日5km以上、調子のいい時は10km、週末には15kmか17kmを走りました。

5kmは気持ち良く、楽に走れるようなりました。もはや、走らないと気分も落ち着かず、走り終わるとその日は安心して眠れるといった具合です。走ってる途中では、疲労感を全く感じず、頭の中がすっきりとして気持ち良く感じるタイミングがあり、βエンドルフィンが出ているのを実感します。

そして人生初めて15km以上を走りました。気力は大丈夫でしたが、膝や足首が痛くなってしまったので、サポーターを購入。

サポーターを使用すると同じ15km走っても膝の痛みはほぼなくなりました。

走る速度は相変わらずゆっくりです。とにかく同じペースで走り続ける事を意識しています。

15km走るときも、1km=7分~7分20秒ぐらいで走り続けました。

 

10月26日にはハーフマラソンにエントリーしました。

初めての大会で収穫は非常に大きかったです。

スタートしてから、いつもと違う状況でペースがつかめず、1週目はなんと1km=6分15秒で走っていました。これは早すぎると思いペースを落としても、6分30秒ぐらい。その後もゆっくりゆっくりを意識して走りましたが、結局6分50秒前後をうろうろしていました。残り5kmあたりでかなりしんどくなり、最後の3kmは1km=7分30秒ぐらいかかりました。

結果は2時間20分。最後の5kmはかなり辛かったですが、一度も止まらずに走り続けることができたので大満足です。

走り終わった後は爽快感、満足感で、辛かった事は忘れてしまいそうでした。夜は焼肉をお腹いっぱい食べました。

 

栄養について

長距離を走る前には前回に書いたサプリに加え、BCAAを摂取しています。

そしてランニング中にも10kmあたりから、BCAAのゼリーを少しずつ飲みます。30kmを超えて足が全く動かなくなるというのは、おそらくそこで材料が枯渇することで、ATPが十分に産生できなくなるからではないかと思います。従ってそこに至る前に、BCAAや糖分などを摂取しなければなりません。10kmあたりから、お腹が痛くならない程度にこまめに摂取するようにしています。これは非常に効果があるように思います。足が痛くなったり、酸素不足でお腹が痛くなることはありましたが、体が動かないということはハーフまでの時点では経験していません。

 

BCAAについて

BCAAは必須アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンです。これは糖新生の材料になるため、運動中のエネルギー産生には不可欠です。筋肉の分解も抑制してくれます。

しかし、夜の運動後にはBCAAは摂取していません。

夜の睡眠にはメラトニンが重要です。メラトニンセロトニンから生成されますが、セロトニンの材料はトリプトファンです。

トリプトファンは脳血液関門を通って、脳内に入りますが。しかしBCAAがあると、脳血液関門を通る際にトリプトファンとBCAAが競合し、優先的にBCAAが脳内へ移行します。そうなるとトリプトファンが脳内へ移行しにくくなり安眠が阻害される可能性があります。

BCAAは脳を覚醒させる方向に働きますので、朝や昼に摂取することが望ましいです。

 

2時間走り続ける事ができればフルマラソンを完走できると聞いていたので、今月のハーフマラソンは大きなステップでした。

しかし、限界に近い状況だったので、まだまだフルマラソンを完走する自信はありません、、、

 

11月はいよいよ最後の1か月!あまり無理をせずに調整していきたいと思います。

何より大きなチャレンジを楽しみたいと思います。

 

 

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