精神科女医の健康談義

精神科医の立場で精神科医療や栄養療法、漢方治療などについてわかりやすくお伝えしています。

栄養

コロナウイルスに対してできること

長い間、ブログを放置していました。 この間もコンスタントに閲覧して頂いているようで頭が下がります。 今回はコロナウイルス予防について。 もう少し早くお伝えすべきでしたが、誰もが身近に迫っていると感じているこのタイミングでも有意義かと思います。…

大阪マラソンへの道③-最後の1か月ー

ランニング初心者である私が、今年の9月からトレーニングを始めて、いよいよ本番の大阪マラソンまで残り3日となりました。 10月は走りこみ期間でしたが、11月は調整期間としました。 怪我や疲労に備えて、無理に走りこまない計画をたて、(私にとっての)長…

考えすぎると健康を害する

考えすぎると健康を害する。 I think too much and then put myself in a bad mood. 先日漢方の講演会で、富山大学大学の渡り英俊先生、順天堂大学の栗原由美子のご講演を聞く事ができました。 そこで栗原先生が紹介されていた言葉です。 典型的なうつ病の方…

大阪マラソンへの道②ー大会2か月前の走り込みー

マラソン初心者が、3ヶ月でフルマラソンを走るチャレンジ、以下の記事の続きです。 www.sakuranbo23.com 10月は脚力、心肺機能、精神力を高めるためにとにかく走りこむことを意識しました。11月は怪我なども含め無理ができないので、大事な1ヶ月です。 9月は…

大阪マラソンへの道①ーランニング経験ゼロからー

2019年12月1日開催の大阪マラソンに出場することになりました。 ランニング経験はゼロですが、40歳の記念にと友人と申し込んだところ、私だけが当選していまいました。 不安を通り越して憂鬱になっていた時期もありますが、これも大きなチャレンジだと思い、…

GLP-1注射がブームです。

現在GLP-1注射がダイエット界のブームです。 この注射はダイエット界の歴史を塗り替えると言っても過言ではないと考えています。 GLP-1注射は本来糖尿病の治療目的で用いられる注射です。私は糖尿病は専門ではないので、この注射の理解のためにいくつか本を…

ビタミンDの重要性ー第1回オーソモレキュラー学会ー

先週末は東京で開催された第1回オーソモレキュラー医学会に参加してきました。 奥平智之先生や今野裕之先生など、精神科の先生方のご講演もあり、精神科もいよいよ栄養療法なくしては語れない時代が近づいているのかもしれないなと感慨深くなりました。 その…

7月はデトックス月間ーデトックスの方法ー

先日の抗加齢学会の企業展示で、1年ぶりにOligoScanしてもらいました。OligoScan は、手のひらを吸光光度法によりスキャンする事で、組織や脂肪細胞に着している有害重金属 や必須ミネラルを迅速に測定できる装置です。 必須ミネラルは概ね充足していました…

認知症の予防にもビタミンCの抗酸化作用が有効です

昨日、分子栄養学実践講座のセミナーに参加しました。テーマは認知症の予防、治療でしたが、その中で簡単に実践できるものを紹介したいと思います。 やはりここでもビタミンCが登場です。 「血中ビタミンC濃度高値は将来の認知機能低下リスクの減少と関連す…

食前に必要なのはお酢だった!

抗加齢医学会のポスター発表で個人的に興味深いものがありました。 同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンターの上中詩央里先生の発表で、「食後高血糖抑制に及ぼす食品栄養成分の寄与率の検討」というものです。 米飯200gを食べる前に①サラダ…

うつ病の症状が少し落ち着いたら~セロトニンやメラトニンの不足を解消する生活習慣~

うつ病の原因はモノアミン仮説が主流です。セロトニンやノルアドレナリンの低下により、抑うつ気分、意欲低下、不安などの症状が出現すると言われています。 現在うつ病に用いられるのはこのセロトニンやノルアドレナリンを増やすタイプの薬です。 脳内のセ…

風邪とビタミンC -自宅にビタミンCは絶対常備すべきですー

ビタミンCは栄養界の吉永小百合のような存在です。キムタクでもイチローでもよいのですが、もう絶対的な安定感のあるスーパーヒーローです。 このブログでもビタミンCについて取り上げてきました。 www.sakuranbo23.com www.sakuranbo23.com 今回は、このス…

新しい認知症の治療であるリコード法とは

前回の続きになりますが、認知症の予防について、更に詳しくお話したいと思います。 前回紹介したこの書籍。 アルツハイマー病 真実と終焉 "認知症1150万人"時代の革命的治療プログラム 作者: デール・ブレデセン,白澤卓二,山口茜 出版社/メーカー: ソシム …

認知症の予防は40歳から

今日は日本認知症予防学会の専門医教育セミナーを受講してきました。 現在、認知症の原因と言われているアミロイドβの蓄積は、発症より20~25年前には始まっています。 従って、予防が早すぎるということはありません。100年ライフを生きる私たちは、誰もが4…

うつ病予防に摂りたい、MCTオイルは乳化させよ

以前の記事に、MCTオイルがうつ病の症状改善やうつ病予防に効果があるだろうというお話をしました。 今回はMCTオイルについてお話したいと思います。 www.sakuranbo23.com MCTオイルとは MCTオイルで認知症も予防 MCTオイルの摂取法 MCTオイルとは MCTオイル…

グルテンフリーを2週間試すとよいことがあるかもしれません。

今日は午後から外勤だったので、外勤先の近くのカフェでランチを食べました。グルテンカゼインフリーのカフェです。 お昼時でしたが、お客さんは全員、外国の方でした。以前、ホームステイを受け入れたオーストラリア人がヴィーガンの女の子でした。日本では…

従来のうつ病の治療と分子栄養学のうつ病の治療

精神科でのうつ病治療 分子栄養学でのうつ病治療 精神科でのうつ病治療 精神科ではうつ病の治療は「モノアミン仮説」に基づいて行われています。 「モノアミン仮説」とは、神経伝達物質である、セロトニン、ドパミン、ノルアドレナリンなどのモノアミンが不…

夕方の不調は低血糖かもしれません

夕方になると、体がだるくなる、異常な空腹感を感じる、頭がぼんやりする...これは低血糖かもしれません。 本来血糖値は午前4時が最高、午後4時が最低です。これは副腎機能の日内変動と一致しています。 血糖維持という視点からは、夕方は非常に危険な時間帯…

糖質制限をしてコレステロールが高くなるのは low T3症候群

糖質制限シリーズ最後はおまけです。 先日の症例でも登場しましたが、糖質制限をしてコレステロールが高くなることがあります。脂質摂取量が増えたと思う方が多いようですが、注意が必要です。 甲状腺は、首にある臓器ですが、そこから出るホルモンが甲状腺…

糖質制限中に注意したいこと。積極的に摂りたいものを中心に。

問題なく糖質制限ができる人でも、注意しておきたいことがあります。 糖質制限をすると、脂質とタンパク質からエネルギーをとることになります。 脂質に関する注意点 タンパク質に関する注意点 その他 まとめ 脂質に関する注意点 脂肪は飽和脂肪酸と不飽和脂…

糖質制限してはいけない人②

前回の続きです。 では前々回に紹介した、糖質制限をして調子が悪くなる人の症例の解説をしたいと思います。甘いものやパスタが大好き、細身で筋肉が少ないA子さん。これまでストレス解消は、友人とのスイーツ巡りでした。 →甘いもやパスタが好きということ…

糖質制限してはいけない人①

昨日の続きです。 糖質制限してはいけない人はどういう人でしょうか。 結論 一般的に糖質制限をしてはいけない人 事前に知らなければならないこと、タンパク質の代謝 タンパク質がうまく吸収できないとどうなるか 結論 分子栄養学的な結論は、糖質以外の栄養…

糖質制限ってどうなの?

糖質制限がブームです。 好きなだけお肉を食べれて、短期間で体重が落ちるという事で夢のようなダイエット方として、一大ブームを巻き起こしました。 実際に私も、1か月糖質制限をして3㎏ほど体重が減ったことがあります。 では糖質制限はいいことばかりか、…

ホットヨガのやりすぎでミネラル欠乏

8年ぐらい前から週に1回、ヨガをしています。 体が柔軟になり肩こりも改善し、良いことずくめです。 一昨年の12月に自宅の近くにホットヨガスタジオができたので、通ってみました。 代謝改善、冷え性改善、発汗によるデトックスが期待できると思い、週1回、…

うつ病はコレステロールに注意

うつ病の患者さんに血液検査をすると、コレステロールが低い人が非常に多くみられます。私が栄養療法を勉強するまでは、食欲が低下している結果だろうという程度にしか考えていませんでした。 うつ病の人のコレステロールが低下するメカニズム、その結果、う…

マグロは週に2回まで!

昨日と今日、続けてテレビ番組でマグロがヘルシー食材として取り上げられていました。DHA,EPAが豊富、良質のたんぱく質であるなど・・・。栄養療法の視点からは、とても違和感を感じ、これで毎日のようにマグロを食べる人が出たら大変と思い、マグロの危険性…

ダイエットにも疲れにも運動にもお酒にもストレスにもマグネシウムは必要です。

今日はマグネシウムの重要性をお伝えしようと思い、過去の講義資料などを見返していました。しかしあまりにも内容のボリュームが多すぎて、頭を抱えてしまいました。 詳しすぎることまで知りたい人はそんなにいないだろうと思い、とにかく簡潔にお伝えします…

フリースタイルリブレで血糖スパイクを自覚する

最近私の勤務している病院の医局で遅まきながらフリースタイルリブレが流行しています。 何人かが始めたところ、予想外に血糖スパイクがみつかったことから、他にもやるドクターが続出しました。 いずれも、通常の血液検査での空腹時血糖やHbA1cは正常でした…

ビタミンCのオーバーフロー

前回の続きです。 www.sakuranbo23.com ビタミンCはどれぐらいとる? ビタミンCをオーバーフロー状態にするためには? それぞれのビタミンCの価格 実感できる効果 ビタミンCはどれぐらいとる? ビタミンCは何を、どれぐらいとればいいでしょうか? ビタミンC…

臨床分子栄養学実践講座に参加してきました

先日、2年ぶりに分子栄養学実践講座のセミナーに参加してきました。 orthomolecular.teachable.com 宮沢賢史先生の講義はいつも曖昧さがなく正確な知識に溢れているので、非常に心地よくわくわくとさせてくれます。 久しぶりにビタミンCの重要性について再確…