精神科女医の健康談義

精神科医の立場で精神科医療や栄養療法、漢方治療などについてわかりやすくお伝えしています。

ビタミンCのオーバーフロー

前回の続きです。

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ビタミンCはどれぐらいとる?

 

ビタミンCは何を、どれぐらいとればいいでしょうか?

ビタミンCの至適用量の目安は以下のとおりです。

怪我を治りやすくする→100㎎

風邪の治りを早くする→1~10g

副腎疲労→数十ℊ

癌→100g

これはあくまで目安になります。ビタミンCは、体内では脳と副腎と白血球に多く分布しています。中でも生命活動にとって重要である、脳と副腎には、優先的にまわされる仕組みになっています。美肌のためにビタミンCを取っても、脳を酷使した後や副腎疲労の人は、肌よりも脳や副腎が優先されます。それはそれで良いのですが...

肌のように、生命活動の優先順位が低い部位にもしっかりときかせるためには、体内をビタミンCでオーバーフロー状態にするのが手っ取り早いですね。

血中濃度を高めるには、高濃度ビタミンC点滴が最も有効ですが、点滴は手間もお金も時間もかかります。

ビタミンCは水溶性なので、口から大量に摂取しても尿から排泄されるます。したがって血中濃度をあげるためには頻回投与が必要となります。

 

ビタミンCをオーバーフロー状態にするためには?

 

では、内服でできる限りオーバーフローにするためには、どうすればいいでしょうか。

1gずつ1時間ごとに服用することです。1回に1gを超えても吸収率が下がるのであまり効果的ではありません。通常の内服で得られる血中濃度には限界があり、それが1時間ごとに服用することで得られる血中濃度と考えて良さそうです。

アイバーブで1粒1gのビタミンCを買うのもよし、タケダのビタミンCは3粒で1gなのでそれを飲むのもよしです。

もっと効率よく効果的に血中濃度あげたい場合は、リポソーム化されたビタミンCを摂取することです。リポソーム化とはリン脂質で包み込むことですが、消化液の影響や酸化から守られた状態で、小腸まで運ばれ吸収されます。そしてリポソーム化することで、細胞内にも取り込まれやすくなります。通常のビタミンCの内服の限界より、高い血中濃度が得られます。そして持続時間も長いので、服用回数も減らすことができます。(正確に何時間ごととお伝えできなくてすいません。)

日本ではスピック社からリポカプセルビタミンCが販売されており、アイハーブでも取り扱いがあります。スピック社の方に海外の製品とどう違うか尋ねたところ、スピックのものは添加物がないということでしたが・・・。

 

それぞれのビタミンCの価格

 

値段はスピック社のものが30包(1包1g)7200円、アイハーブでは3740円(2019/3/28)でした。タケダのビタミンCは300錠(3錠1g)2527円(アマゾン2019/3/28)でした。

費用で考えると安い順に

①ビタミンCサプリを手元において1時間ごとを目標に服用する(アイハーブだと1錠の含有量も多く値段も安いものがあります)

②アイハーブでリポソームタイプを買って1日2~3回服用する

③スピック社のリポカプセルビタミンCを1日2~3回服用する

④高濃度ビタミンC点滴をする

継続ができること考えて選ぶのが良いでしょう。

 

実感できる効果

 

私はいずれのビタミンCも使用したことがありますが、効果の実感と費用対効果を合わせるとリポカプセルビタミンCが最上位でした。毎日1包飲んだだけで、心なしか元気になり、肌が白くなったと言われました。

風邪をひきやすく、慢性的に鼻炎を患っていた父に飲ませたところ、1日1包で風邪をひきにくくなり、膿性鼻汁がでなくなりました。そして毎年冬には1日10個近くみかんを食べていたようですが、飲み始めてからは、みかんが欲しくなくなり、ほとんど食べなくなったと話していました。体にビタミンCが充足すると欲求が低下するんですね。

私は1日1包のリポカプセルビタミンCを飲んで、職場のデスクにアイハーブのビタミンCを置いて気づいた時に飲むようにしています。

注:スピック社のまわしものではありません。

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