精神科女医の健康談義

精神科医の立場で精神科医療や栄養療法、漢方治療などについてわかりやすくお伝えしています。

仕事を続けるために出来ること ~ 精神科病院での当直勤務から~

私は、勤めている病院で月に3回程度当直、日当直をしています。

日曜日の日当直は、9時から翌朝9時までになります。そして月曜日は通常勤務なので、そのまま月曜日の夕方5時半まで病院にいます。

連続32時間ですね。

主な業務は

①救急患者の対応

私の勤めている病院は精神科救急の機能をもった病院ですので、夜間、休日も救急対応が必要になります。

②入院患者の対応

500床近い病床があり、入院している患者さんの諸々に対応します。精神状態が悪化し診察が必要な場合だけでなく、熱発、転倒、急変など身体的な対応も必要になります。隔離や拘束の指示がでている患者さんの回診も必要です。

 

これら以外の時間は、病院内でいる限り、自由です。溜まった書類をしたり、勉強をしたり、当直室で休んだりします。夜は呼ばれなければ、寝ることができます。

食事は検食として病院食がでます。

私が当直の際に心がけていることは、通常の平日勤務のような気合を、いれないということです。

要はちょっとテンション低めで淡々と仕事をこなし、休める時には休むようにします。

朝からエネルギーマックスで、アドレナリンを出しまくり、副腎をフル回転して仕事をすると、32時間は体力も集中力ももちません。

夜中に興奮状態で暴れている患者さんの救急対応することもあるので、エネルギーは常に残しておかなければなりません。

毎回ではないですが、忙しいとやはり2,3時間しか寝れないこともあります。そのまま翌日には通常勤務に入らないといけません。当直は月に3回程度なので、継続して続けるためには、毎回当直終わりにぐったりと疲弊しているわけにはいきません。自宅に帰ると育児や家事も待っています。

徹夜明けの体内のビタミンCの濃度はゼロになると言われているので、リポカプセルビタミンCは必須です。補中益気湯やビタミンB、BCAAなども効果的です。

自分なりの最高のパフォーマンスをすることと、継続することはどちらも同じぐらい重要と考えています。

そのために、エネルギー配分をすることや、自分をメンテナンスすることは、とても大切です。

バーンアウトしてしまう人は、ここをうまくできないのかもしれません。

私が分子栄養学の勉強を始めたきっかけは「自分のパフォーマンスの維持、安定」でした。

今や勉強している内容は、家族、友人、病院のスタッフ、そして患者さんへと対象が拡がり、目的も健康維持、アンチエイジング、美容、ダイエット、精神科治療と拡大しています。こういった拡がりが栄養療法を面白くしている所以でもあります。

頑張り過ぎてしまう人は、テンション低めで淡々と、業務をこなしてみてはいかがでしょうか。

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