精神科女医の健康談義

精神科医の立場で精神科医療や栄養療法、漢方治療などについてわかりやすくお伝えしています。

食前に必要なのはお酢だった!

抗加齢医学会のポスター発表で個人的に興味深いものがありました。

同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンターの上中詩央里先生の発表で、「食後高血糖抑制に及ぼす食品栄養成分の寄与率の検討」というものです。

米飯200gを食べる前に①サラダチキン②オリーブオイル③穀物酢④難消化性デキストリン⑤千切りキャベツを摂取して、リブレを用いて食後の血糖値の変化を調べていました。

結果は①②③⑤を高用量摂取した群は米飯のみより、優位に血糖を低下させ、①③は摂取用量が多いほど、優位に低下させたとのことです。そして、④の難消化性デキストリンは食後血糖上昇の抑制効果はなかったそうです。

要は食後高血糖抑制にはタンパク質、酢酸の影響が強く、脂質や食物繊維の影響は弱かったとのことです。

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一般的に認知されている程、ベジファーストは効果がないのかもしれません。難消化性デキストリンも効果がないとのこと。賢者の食卓(大塚製薬)の買い置きがたくさんあったので残念です。

しかし、自分でリブレで測定していて、何となく感じていた事と一致していました。タンパク質ファーストはかなり食後の血糖抑制に効果的だと実感していました。

お酢の効果には驚きです。食前に2g程のお酢を取るといいですね。

毎食酢の物を作るわけにはいきませんので、手軽に飲めるお酢が良さそうです。

日本で売っている飲むタイプのお酢には添加物や糖類、甘味料が入っているので、アイハーブでアップルビネガーでも注文しようと思います。

ヨーグルトにバルサミコ酢やアップルビネガーをかけて食前に食べるというのは良いかもしれません。次回リブレをする時には試してみようと思います。

(食後高血糖には効果が乏しくても、食物繊維は腸内環境のために重要です!)