精神科女医の健康談義

精神科医の立場で精神科医療や栄養療法、漢方治療などについてわかりやすくお伝えしています。

7月はデトックス月間ーデトックスの方法ー

 

 

先日の抗加齢学会の企業展示で、1年ぶりにOligoScanしてもらいました。OligoScan は、手のひらを吸光光度法によりスキャンする事で、組織や脂肪細胞に着している有害重金属 や必須ミネラルを迅速に測定できる装置です。 

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必須ミネラルは概ね充足していましたが、有害金属の多くが標準を超えていました。昨年はカドミウムが高かったので、野菜をできるだけ有機栽培のものにするように意識したのですが・・・。今年はアルミニウムが高値です。排泄に問題があるのかもしれません。

オリゴスキャンは体内の蓄積量を測定するだけなので、実際に排泄ができているかは毛髪ミネラル検査や尿検査をしてみないとわかりません。魚をよく食べる人は体内の水銀濃度は高くなりますが、排泄能力が十分にあればほぼ問題ありません。

毛髪ミネラル検査もしなければいけませんね。

 

体内に有害金属などが蓄積すると、どんなにビタミンやミネラルなどの栄養を入れても、代謝の経路が阻害されるなどして効果を見込めません。

 

7月はデトックス月間にしようと思い、以下のサプリをアイハーブで購入しました。

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ではこれらのサプリでどのようにして解毒ができるのかを説明したいと思います。

 

 

 

人間の解毒の仕組み

①CYP450 

薬物代謝や解毒に関与する酵素で、肝臓に多く存在します。肝機能を正常化し、CYP450を活性化することで、解毒が進みます。ビタミンCもこの解毒には関与します。お酒の後にビタミンCですね。

②グルタチオンやグルクロン酸などによる抱合 

グルタチオンには抗酸化作用もありますが、解毒作用も有しています。体内の有害物質がグルタチオンと結合することで水溶性になり、腎臓、尿から排泄できるようになります。

③輸送たん白による排泄

輸送たん白によって細胞内から細胞外に出し、そして脂溶性のものは肝臓、腸を経て便から排泄し、水溶性のものは腎臓を経て尿から排泄されます。

ブロッコリースプラウトなどに含まれるスルフォラファンがこの輸送体の働きを活性化することが報告されています。

 

体の中に炎症があると、グルタチオンが炎症に使われ、輸送たん白の働きも抑制するので解毒が進まなくなります。

 

解毒の準備

①体の中の炎症の治療を行う。

リーキガットなどで腸に炎症が起こっている場合は腸内環境を改善する必要があります。副鼻腔炎、上咽頭炎、歯根病巣などは隠れた炎症の原因となるので注意が必要です。

 

②便秘は禁

便秘は便からの有害物質の排泄を止めるのはもちろん、長時間有害物質が腸内に停滞するため、有害物質が再吸収されてしまいます。必ず毎日排便があるようにする、できれば1日2回が望ましいです。便秘の改善にはマグネシウムやグルタミンの服用が有効です。

 

③肝臓の機能を改善しておく

解毒の主役は肝臓なので、肝臓を疲弊させるアルコールなどは控えます。

 

解毒

①有害物質を抱合して排泄する

活躍するのはグルタチオンやミルクシスル、ウルソなどです。

グルタチオンの前駆物質であるNアセチルシステインも有効です。

食べ物ではブロッコリーやキャベツ、たまねぎ、ニンニク、ウコン

ローズマリー、クミンなどが肝臓の解毒機能を高めてくれます。

②出てきた毒素をキャッチして、再吸収を防ぐ

クロレラや活性炭などを使用します。

 

今回行う方法

腸内環境改善のため、プロバイオティクスやプレバイオティクスは日々服用しています。ここ最近はお酒も控えています。先日歯医者で検診も受けました。

7月からは、朝起きてまず、グルタチオンとNアセチルシステインを服用します。その後30分おいて、クロレラを服用し、その後のきちんと排便がある状態にします。

常用しているサプリは、クロレラによって吸収が阻害されるので、朝は服用せずに昼以降に服用するようにします。

ブロッコリースプラウトやキャベツや玉ねぎなどを積極的にとるようにします。

水分も多めに摂取し、定期的に汗をかく運動をします。

これを1か月間行います。

終了後は乳酸菌をしっかりと摂取し、再度腸内環境を整えます。

それほど大変な事ではありませんね。

 

先日、高城剛さんの服用しているサプリに関する記事を拝見しましたが、デトックスサプリに重きをおいておられました。分子栄養学をしっかりと勉強し実践されているようで、かなり専門的な知識を有しておられる印象です。

 

「健康のためなら死んでもいい」高城剛さんのサプリメント人生一代記 | Tarzan Web(ターザンウェブ)

 

今後も定期的にデトックスを行いたいと思います。

 

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参考文献:宮澤賢史先生の分子栄養学実践講座講義資料