認知症の予防にもビタミンCの抗酸化作用が有効です
昨日、分子栄養学実践講座のセミナーに参加しました。テーマは認知症の予防、治療でしたが、その中で簡単に実践できるものを紹介したいと思います。
やはりここでもビタミンCが登場です。
「血中ビタミンC濃度高値は将来の認知機能低下リスクの減少と関連する」という内容の論文を紹介したいと思います。
正常な認知機能の394人の被験者にを対して、2014年から2016年フォローアップを行ったところ、ApoE4を有する女性ではビタミンC血中濃度が高い群は低い群に比べて認知機能の低下が10分の1であった、ビタミンEにも一定の効果があった、という内容です。
ApoE4はアルツハイマー病の関連遺伝子であり、ApoEが一つもない場合はアルツハイマー型認知症の生涯発症リスクが9%、ApoE4が1つの場合は30%、2つの場合は50~90%と言われています。
遺伝的に認知症のリスクがあっても、ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物質を摂取することで、認知機能低下のリスクを軽減できるということです。ビタミンCやビタミンEは脳の抗酸化にも有効と考えられます。
以前このブログでもお話しましたが、近年アルツハイマー型認知症の原因の一つに「炎症」があると言われいます。炎症によって生じる酸化を抗酸化ビタミンで抑えることで発症を抑制することができるということです。
もちろん根本原因である炎症が体内で起こらないようにすることが最も重要ですが、炎症による影響を最小限に留めることも非常に有効です。
血中のビタミンC濃度を高く維持するための方法については以下をご参照ください。
米ぬか、小麦、コーヒー、ピーナッツなど食品に広く存在するポリフェノールの一種である、フェルラ酸の抗酸化作用も脳に有効だという研究結果がでてきています。フェルガードは米ぬかから抽出されたフェルラ酸を製品化したものですが、日本認知症予防学会の認定サプリメントにもなっています。
認知症予防、疾病予防のために、少しずつ日常の中に抗酸化対策を取り入れていけるといいですね。