うつ病の症状が少し落ち着いたら~セロトニンやメラトニンの不足を解消する生活習慣~
うつ病の原因はモノアミン仮説が主流です。セロトニンやノルアドレナリンの低下により、抑うつ気分、意欲低下、不安などの症状が出現すると言われています。
現在うつ病に用いられるのはこのセロトニンやノルアドレナリンを増やすタイプの薬です。
脳内のセロトニンは以下の経路で産生されます。
セロトニンが低下すると、メラトニンも低下し、不眠などの症状につながります。
ではセロトニンやメラトニンの不足を解消するための生活習慣とはどんなものでしょうか。
①タンパク質をとる
まずは材料であるトリプトファンが必要です。トリプトファンはアミノ酸で、たんぱく質が分解されてできるものです。
肉や魚、大豆製品の摂取はもちろんですが、このブログでもお伝えしてきた通り、タンパク質の消化は簡単ではありません。
タンパク質の消化については以下をご参照ください。
特にうつ病で十分な栄養が取れていない人は、タンパク質を消化は難しいことが予想されます。ボーンブロススープやだし汁から摂取する、大根おろしやレモン水をそえるなどの工夫が必要です。
②太陽の光を浴びる
太陽の光が目に入るとセロトニン神経が活性化すると言われています。蛍光灯の光では500ルクス程度しかなく、不十分であり、外に出て太陽の光を浴びることが重要です。
③リズム運動をする
ウォーキングのようなリズム運動は、運動開始5分後からセロトニン濃度を上昇させ、20分でピークに達します。それ以上運動すると疲労感が強くなり、逆にセロトニン濃度を低下させます。
食事の際にもぐもぐとしっかりと噛むということもリズム運動になります。
④炎症は治療しておく
炎症の危険性はこのブログでも何度かお話してきましたが、炎症があると、トリプトファンは5HTPを作る経路に進まずに、キヌレニンという物質を作る経路に進んでしまします。
①~③をどんなに頑張っても、炎症がある限りはセロトニンを作る経路は進んでくれません。
歯の治療、副鼻腔炎の治療、腸のケアなどは欠かせません。
まとめ
うつ病の症状が少し落ち着いている時には、朝起きて、太陽の下で15分ぐらいリズムよく歩き、かつおたっぷりのだしで作った味噌汁とお豆腐を添えた朝食を良く噛んで食べる、ということから始めてみてください。